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The Road

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「ノーカントリー」のコーマック・マッカーシー作。
米国ではベストセラーになり、秋には映画が公開されるそうです。


昨日の午後に届いたのですが、長いし重そうな内容なので、
来週まとめて読むつもりでした。
が、少し読み始めて止められなくなり一気に読了。


訳が良いからだと思うのですが、読みやすく
美しく物悲しい文章で綴られています。


ほぼ自然と生物が死滅した世界。元の世界から生き延びた男と
世界が死んでから生まれた息子が、
寒さをしのぐために南を目指す物語です。


わずかな食料と水、身の回りの品をカートに乗せて旅する過程で、
他の人間に会うこともあります。
しかし、それはとても危険な状況であり
略奪や殺し合いどころか、
人の心を失った者たちに捕まれば
自分たちが餌となるぐらい絶望しかない世界です。


生きる望みがどこかにあるわけでもなく、
悲惨な死を迎える前に自ら命を絶った方が……
としか読んでる私にさえ思えないんですが、
それでも子供の存在がある限り
子供の未来を考えるものなのでしょうか?
親って。



自分だったらどうするかなあ?と、
ぼんやり考えながら読みました。
by bearsforest2006 | 2008-08-04 19:25 | 読書。
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